社内報で役員の素顔に迫る!取材のコツとユニークな企画事例

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社内報は、従業員同士のコミュニケーションを活性化したり、企業理念やビジョンを浸透させたりするために重要な役割を果たします。
その中でも、役員紹介は従業員が役員の顔や考え方を知り、会社に対する理解を深めるために効果的な企画です。

とはいえ、普段の業務ではなかなか接点を持つことができない役員について、人となりや考え方を知る機会は多くありません。
そこで役立つのが、従業員全員が閲覧できる社内報です。

今回は社内報で役員を紹介するメリットや、インタビューやアンケートなど取材のコツ、役員に登場してもらうためのユニークな企画などをまとめました。

社内報で役員を紹介する目的とは?

社内報で役員紹介を行う目的は、大きく分けて以下の4つが挙げられます。

1:役員と従業員の距離を縮める

普段の業務では、従業員が役員と接点を持つことはなかなか難しいものです。
大企業や多拠点展開している企業では、役員と従業員の距離が離れていることが多く、役員の考えや思いが従業員に伝わりにくいという課題があります。
社内報で役員紹介を行うことで、役員の人となりや仕事に対する考え方などを従業員に伝えることができます。
その結果、役員と従業員の距離を縮め、相互理解を深めることが期待できます。
例えば、役員の出身地や趣味、仕事に対するスタンスなど、プライベートな部分も紹介することで、従業員は役員をより身近に感じることができます。
また、役員が掲げるビジョンや目標などを語ることで、従業員は会社に対する共感や帰属意識を高めることにつながるでしょう。

2:従業員のモチベーションを高める

役員紹介では、役員の目標やビジョン、従業員へのメッセージなどを掲載することもできます。
従業員のモチベーションを高めるためには、会社がどのようなビジョンや目標を掲げているのか、そしてそれを実現するためにどのような取り組みをしているのかを従業員に伝えることが重要です。
社内報で役員紹介を行うことで、役員が会社をどのように見ているのか、そしてそのためにどのような考えを持って働いているのかを従業員に伝えることができます。
従業員は会社や役員の思いを理解し、自分の仕事の意味や価値を再認識することができ、従業員のモチベーションの向上につながります。

例えば、役員が従業員に対してどのような期待を寄せているのか、また、従業員の活躍をどのように評価しているのかを語ることで、従業員は会社への貢献意欲ややりがいを高めることができます。
また、役員が挑戦や失敗を奨励する姿勢を見せることで、従業員は積極的にチャレンジする姿勢を身につけることができます。

3:企業理念やビジョンを浸透させる

企業理念やビジョンを従業員に浸透させるためには、繰り返し伝え続けることが重要です。

企業理念やビジョンは、企業の方向性や価値観を示すものです。
社内報で役員紹介を行うことで、役員が企業理念やビジョンをどのように捉えて、実践しているのかを従業員に伝えることができます。

例えば、役員が企業理念やビジョンをどのように実現するために取り組んでいるのか、また、そのためにどのような行動や考え方が必要なのかを語ることで、従業員は企業理念やビジョンをより具体的に理解することができます。
また、役員が企業理念やビジョンを実現することへの強い意志を示すことで、従業員も同じ思いを共有することができます。

4:企業文化の醸成

企業文化とは、その企業で働く人々の価値観や行動様式のことです。
企業文化を醸成するためには、従業員が共有できる価値観や行動様式を明確にし、それを繰り返し伝え続けることが重要です。
社内報で役員紹介を行うことで、役員がどのような行動や考え方を大切にしているのかを従業員に伝えることができます。
同時に、役員紹介を通して、企業文化を象徴するような役員の姿や考え方を紹介することで、従業員に企業文化を理解してもらい、共感を呼び起こすことができます。

例えば、役員がどのような仕事の価値観を持っているのか、また、どのような行動を尊重しているのかを語ることで、従業員は企業文化の理解を深めることができます。
また、役員が企業文化を守り育てるための取り組みを紹介することで、従業員も同じ思いを持って行動することができます。

役員に取材するときの3つのポイント

社内報で役員を紹介する際には、役員へのインタビューや取材が欠かせません。
インタビューや取材では、事前の準備が8割を占めると言われています。
ここでは、役員への取材で抑えておきたい3つのポイントをまとめていきます。

・役員のプロフィールをしっかり調べる

役員のプロフィールを徹底的に調べることで、役員のこれまでのキャリアや考え方、人となりを理解することができます。
より深く役員の人柄や仕事への思いを掘り下げた取材を行うことができるようになります。

取材を受ける側にとっても、自分に興味関心を示してくれるインタビュアーに親近感を抱きやすく、心を開いてくれます。
逆に、何も準備せずに取材しても、深い部分まで話を聞き出すのは難しくなります。
役員がSNSやブログを開設している場合は、そこから普段の考え方や行動を垣間見ることもおすすめです。

具体的には、以下の情報を調べるとよいでしょう。
・役員のプロフィール(名前、年齢、出身地、学歴、入社年数、役職など)
・役員のこれまでのキャリア(これまでに担当した仕事やプロジェクト、得意分野など)
・役員の考え方(仕事や人生に対する考え方、大切にしている価値観など)
・役員の人となり(趣味や特技、好きなことなど)

・従業員が知りたい情報を盛り込んだ質問を用意する

役員のインタビュー時には、従業員が知りたい情報や、興味を持つであろう質問を用意しましょう。
相手の立場を考慮することは大切ですが、役員が伝えたいテーマや事柄ばかりを話すのでは、従業員が興味を抱きにくい可能性があります。
社内報の読者は従業員であることを意識し、「従業員が聞きたい内容は何か」を常に考えることが大切です。
質問内容については、インタビュアー自ら考えるだけでなく、事前に従業員アンケートで質問を募集すると良いでしょう。
ただし、従業員が役員に対して興味を持っていることが、必ずしも役員にとって最適な質問とは限りません。
深い内容を引き出すためには、役員の話したい内容と従業員の聞きたい質問をバランスよく組み合わせることが重要です。

例えば、従業員のモチベーションを高めることを目的とした取材であれば、役員の目標やビジョン、従業員へのメッセージなどについて質問するとよいでしょう。
また、役員と従業員の距離を縮めることを目的とした取材であれば、役員の原体験や転機となった出来事などについて質問するとよいでしょう。

・話の結論を急がない

社内報のコンテンツ制作において、事前に企画内容や目的を設定することは一般的です。
しかし、伝えたいことに対する結論を急ぎ過ぎて、インタビュアーが勝手に内容を解釈することは避けなければなりません。
制限された時間の中で理想的な結論を導き出すことが難しい場合もあります。
役員にも忙しい中で時間を確保してもらっているため、効率的に取材を進めたくなるものですが、インタビュアーの思い込みで話の結論を急がないようにしましょう。

記事の結論を急がず、役員の話を丁寧に追うことで、役員の本音や考えをより深く理解することができます。
また、役員の話を深掘りすることで、記事の説得力や読み応えを高めることができるでしょう。
具体的には、以下のような点を意識しましょう。
・役員の話に共感し、感情移入しながら聞く
・役員の話の裏側や意図を探る
・役員の話が理解できない場合は、積極的に質問する

役員の話を聞くときは、メモをとったり、録音したりしておくとよいでしょう。
また、取材後には、取材内容を整理して、記事の構成を考えましょう。


役員への質問項目

実際に役員へインタビューや取材を行う際に、どんなことを聞けばいいのか悩む担当者も多いと思います。
ここでは、主に4つのテーマから具体的な質問の例をあげていきますので、参考にしてみてください。

経営方針や業界の動向に関すること

・今後の業界の見通しについてどのようにお考えですか?
・当社が競合他社と差別化できるポイントは何だとお考えですか?
・当社の成長戦略について教えてください。
・当社の今後の事業展開について教えてください。
・当社が取り組むべき課題は何だとお考えですか?
・当社が目指す未来像を教えてください。

期待するスキルや人材など従業員に関すること

・当社が求める人材像について教えてください。
・従業員に期待するスキルや資質は何ですか?
・当社が期待するリーダーシップの特徴やスキルは何ですか?
・チームワークを向上させるために期待される従業員の態度や行動は何ですか?
・従業員のワークライフバランスの向上に対する取り組みや考え方はありますか?
・従業員が活躍できる環境を整えるために、どのような取り組みをしていますか?

従業員が知りたい役員の意向に関すること

・役員としての役割や責任について、具体的に教えていただけますか?
・社内報での情報発信において、特に重視しているポイントは何ですか?
・従業員の声やフィードバックをどのように収集し、活用していますか?
・重要な意思決定を行う際に、役員が最も注意を払う要素は何ですか?
・役員が企業文化において重要視している価値観や原則は何ですか?
・従業員との信頼関係を築く上で、役員が重要だと考える要素は何ですか?

役員のパーソナリティに関すること

・役員としての役割において最も充実感を感じる瞬間は何ですか?
・役員としてのキャリアで最も大きな挑戦は何でしたか?
・仕事において最も影響を受けたリーダーは誰で、その理由は何ですか?
・役員としての成果に誇りを感じる瞬間はありますか?
・日々の業務において、特に力を入れている取り組みや発展させたい分野は何ですか?
・将来のビジョンや目標について教えていただけますか?

社内報に役員を登場させるユニークな企画

普段から忙しい役員に登場してもらうのは、どんな企画を用意して、どうやって声をかけたらいいか悩んでしまいがちです。
そして、社内報は、堅苦しい内容ばかりではなく、従業員が休憩時間などに気軽に読むことができるような楽しめる記事も必要です。
役員紹介コンテンツも、堅苦しくなりがちなイメージがありますが、切り口次第では楽しませるコンテンツに変えることが可能です。
ここでは、社内報に役員を登場させるためにも有効なユニークな企画を紹介します

"A Day in the Life of Our CxO"(CxOの1日)

CxOの1日を密着取材し、仕事や会議だけでなく、朝の準備や趣味、食事など、日常生活全般を紹介する企画。
これにより従業員は経営陣の日常に親しみを感じ、リーダーシップの側面だけでなく、彼らの人間性も知ることができます。

"Executive Challenges"(エグゼクティブ・チャレンジ)

役員が従業員と共に特定のチャレンジに挑戦する企画。
例えば、社内スポーツ大会への参加や、新商品のアイディアソンに参加するなど、通常の業務とは異なる側面を見せながら、協力とコラボレーションの大切さをアピールします。

"Leadership Insights: Q&A Series"(リーダーシップの洞察:質疑応答シリーズ)

役員に対する従業員からの質問を募り、それに対する回答を社内報で掲載する企画。
リーダーシップやビジョンに関する深い質問から、趣味や日常生活に関する軽い質問まで、多岐にわたる内容を取り上げます。

"Executive Book Club"(エグゼクティブ・ブッククラブ)

役員がおすすめするビジネス書や好きな本を従業員と共有する企画。
月に一度、選ばれた本について感想や考えを交換するイベントを開催し、経営陣と従業員の知識共有と親交を深めます。

"From Corner Office to Coffee Corner"(エグゼクティブのオフィスからコーヒーコーナーへ)

役員が定期的にオフィス内のコーヒーコーナーで従業員と直接対話する企画。
カジュアルな雰囲気でリラックスした雰囲気で会話することで、組織の枠を超えてコミュニケーションを築きます。

"Executive Takeover"(エグゼクティブ・テイクオーバー)

特定の日に、役員が通常の業務を担当する企画。例えば、CEOが1日中カフェで従業員にコーヒーサービスをする、CFOが給与計算を手伝うなど。
役員が身近に感じられるだけでなく、日常業務における裏側を知ることができます。

"Leader's Playbook"(リーダーズ・プレイブック)

各役員が好きな本や映画、音楽、アートなどを紹介する企画。
それぞれが影響を受けたり、感動したりした作品やアーティストについて語り、その中での学びや影響を共有します。
経営陣の趣味や価値観が垣間見られるでしょう。

まとめ

社内報で役員紹介を行うことは、企業の活性化につながる重要な取り組みです。
役員紹介を行うことで、従業員は役員の考えや思いをより深く理解することができます。
また、役員と従業員の距離が縮まることで、従業員のモチベーションやエンゲージメントの向上が期待できます。

役員にインタビューや取材を行う際には、事前準備をしっかりと行うことが欠かせません。
相手の話を傾聴する姿勢が大事ですが、役員の人となりを知るために話を引き出せるよう、リラックスした雰囲気で取材を行うよう心がけましょう。

また、ユニークな企画を取り入れることで、従業員の興味や関心をひきつけ、より効果的な役員紹介を行うことができます。
単なる仕事の顔から抜け出し、人間味あふれる役員像を描くことで、組織全体の親近感と信頼を築くことができます。
社内報に役員紹介を取り入れ、従業員のエンゲージメントを高め、企業の活性化につなげていきましょう。

マーケティング部 ディレクター 村上恵美

筆者:マーケティング部 ディレクター 村上恵美

音楽配信サイトのプロモーションチームに配属。ECサイト運営をしながら、主にアーティストのキャッチコピーなどライティング業務にも従事。2021年 「"はたらき"から、笑顔を」という会社のビジョンを熱く語る上司に魅了されスカイアークへ入社。マーケティング本部へ配属し、自社プロダクト「SOLANOWA」のシェア拡大、およびメディア「BlueNote™」の認知拡大に向けたコンテンツ強化を中心に、プロモーション業務全般のディレクションを担当。

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