初心者でも大丈夫!読まれる社内報のデザインとレイアウトのポイントを解説

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社内報は、従業員に会社の情報やニュースを伝える大切なツールです。
しかし、社内報が読まれなければ、その目的は達成できません。

「社内報が読まれていないかもしれない」
こんな悩みを抱えている社内報の運営担当者は多いと思います。
時間とコストをかけて制作しているからには、一人でも多くの従業員に読んでもらえる社内報を作りたいものです。

そこで今回は、読まれる社内報を作るために知っておきたいデザインとレイアウトのポイントをまとめました。
これから取り上げる内容は、デザインの初心者でも実践できる基本的なポイントばかりです。
なお、記事での社内報とは、紙とWebの両方を想定しています。

社内報のデザインやレイアウトで大事なことは?

社内報を読んでもらえない理由はいろいろ考えられますが、その1つに「読みやすいデザイン」になっていないことがあげられます。読みやすい社内報のデザインやレイアウトを作るためには、守るべきセオリーがあります。
どんなことに気をつけるべきか3つのセオリーでまとめていきます。

・コンテンツごとにターゲットを選定する
社内報に掲載するコンテンツを「誰に読んでもらいたいのか」というターゲットを選定することが必要です。
「ターゲットを選定する」と言われると、自社の従業員数や男女比、年齢層などから読者のペルソナを設定することを重要視しがちですが、これだけでは「ペルソナから外れる読者層には読まれなくてもいい」ということとニアリーイコールになってしまい、社内報が目指す「全ての従業員に読んでもらう」ことが実現しずらくなることがあります。
もちろん、業種や事業によってペルソナが設定しやすい企業の場合は、社内報のコンセプトからペルソナに合わせることは有効です。例えば、工場や店舗などの現場で働く従業員が多い企業であれば、じっくり座って読み込まなければいけないボリュームは倦厭されがちなので、休憩時間などにさっと気軽に読める内容の方が好まれる傾向にあります。
こうした自社の事業と関連した特有のペルソナを設定することは効果的です。

まず読んでもらう読者層を一定数以上増やすことを目的とした一時的なペルソナ設定は有効ですが、全員に読まれる社内報を作るためには、コンテンツごとにターゲットを選定することをおすすめします。
例えば、中堅以上のマネジャー層に向けたコンテンツであれば内容が最優先なため、堅い内容であったり文字が多めのシンプルなデザインでも読まれるかもしれません。
しかし、パートやアルバイトなどさまざまな従業員に向けたコンテンツの場合は、まずは社内報の存在に興味を持ってもらうことも目的にもなるため、写真やイラストなどを多く使って、目を引きやすいデザインにする必要があります。
「この記事を誰にいちばん読んでもらいたいのか」というターゲットが明確になれば、そのターゲット層の興味を引くようなデザインやレイアウトにすることができます。
こうしたコンテンツが社内報に増えていくことで、多くの従業員が読みたくなる・読まれる社内報に近づくことができるでしょう。

・目的を明確にする
社内報は、従業員に情報を提供するだけでなく、モチベーションを高めたり、会社の文化を浸透させたりすることも目的としています。
社内報の目的を明確にすることで、デザインやレイアウトを決めることができます。
社内報の目的は、企業によってさまざまですが、一般的には、経営方針の伝達、従業員のモチベーション向上、社内コミュニケーションの活性化、企業文化の醸成などがあげられます。
社内報の目的を明確にすることで、デザインの方向性を決めやすくなります。

例えば、経営方針の伝達を目的とした社内報であれば、わかりやすく簡潔なデザインが求められます。
一方、従業員のモチベーション向上を目的とした社内報であれば、写真やイラストを多用したデザインが効果的です。
社内報のデザインは、社内報の目的を達成するための重要な要素です。
社内報の目的を明確にすることで、効果的なデザインを実現することができます。

・ブランドイメージを守る
自社のイメージやブランドは、その企業で働く従業員が体現するものであるといえます。
社外に向けたブランディングにつなげるためには、まずは従業員に向けたブランディング活動、すなわちインターナルブランディングが必要です。
インターナルブランディングは企業のアイデンティティと文化を従業員に浸透させるための重要な手段であり、社内報もインターナルブランディングの一環です。自社の理念やビジョン、ブランドイメージを浸透、定着させるための重要なツールのひとつだと言えます。
特に社内報を従業員の家族やOBOGも閲覧できるように運用している場合、目にする社内報は企業やブランドのイメージに直結します。乱れた文章で書かれた記事や、ブランドイメージとかけ離れたデザインで作られた社内報を公開することで、それを読む従業員の士気を下げてしまうことはもちろん、外部からのイメージも下げてしまうことは言うまでもありません。
社内報は企業内部に向けたインナーブランディングですが、社外向けのホームページやマーケティングツールと同様のクオリティを意識して作ることも大切です。
社内報のデザインを工夫することで、会社のブランドイメージを守り、従業員のモチベーションを高めることができます。

これだけは欠かせないデザインとレイアウトの8つのポイント

ここからは、これだけは絶対に知っておきたい、読まれる社内報のためのデザインとレイアウトのポイントを7つあげていきます。
以下のポイントが意識できているか、クオリティのチェック項目としても有効です。

  1. 視覚的にわかりやすいデザインにする
    社内報は、社員が短時間で読めるように、視覚的にわかりやすいデザインにする必要があります。
    そのため、文字の大きさや行間、読みやすさで知られるユニバーサルフォントを使用したり、色使いに注意する必要があります。

  2. 視線の移動を意識する
    人は読みものを見るときに、視線は「Z」型に動くといわれています。
    横書きでは左上→右上→左下→右下、縦書きでは右上→右下→左上→左下という動きです。
    この特性を意識し、特に読んでもらいたい内容の記事を、目に留まりやすいところに配置すると効果的です。
    また、スマートフォンで閲覧する際は縦長でスクロールしながら閲覧するレイアウトになるので、横幅と一行の長さを意識しながらデザインするようにしましょう。
    関連記事:【前編】視線を掴むレイアウトで読まれるWeb社内報へ

  3. 余白をとる
    社内報は、余白をとることで、読みやすく、見やすくすることができます。
    余白が多いと軽い印象、少ないと重い印象を与えます。
    余白をとることで、デザインにリズム感を出すことができます。
    例えば、大きく取った余白の真ん中にある文章や画像には目が留まりがちです。
    こうした特性を生かして強弱やリズム感をつけていくと、さらに読みやすい社内報を作ることができます。

  4. 写真やイラストを活用する
    写真やイラストを活用することで、社内報をより魅力的にすることができます。
    文章だけになると読者が退屈して離脱してしまうリスクがあります。
    また、写真やイラストは読者の目線を集めやすく、読みたくなる・読んでもらうきっかけを作ることができます。
    関連するイメージ写真を挿入しておくだけでも読者の興味を引き、レイアウトにもメリハリがつきます。

  5. 効果的なキャッチコピーを使う
    キャッチコピーを社内報の冒頭など目立つ場所に配置し、パッと見で読者の興味を引くレイアウトも欠かせません。
    同時に、キャッチコピーでは、社内報の内容を簡潔に伝える工夫も必要です。

  6. 読みやすい文章にする
    社内報は、読みやすい文章でなければ、コンテンツに込めた狙いを読者に伝えることができません。
    社内報は従業員の休憩時間や仕事の合間に読まれることが多いため、わかりやすく簡潔に書くことが大切です。
    難しい言葉や専門用語はなるべく避けるようにし、誰にでも理解できるように文章を構成します。
    また、同じトーンが続く長文は読者の負荷が高く、敬遠される傾向にあります。
    斜め読みや拾い読みができるデザインを意識してみましょう。

  7. 誤字脱字をチェックする
    社内報は、誤字脱字に注意して作成することが大切です。
    誤字脱字があると、社内報の信頼性が低下してしまいます。
    そして、情報の正確性や明瞭性に影響を与える可能性があります。
    読者は正しい情報を迅速かつ正確にキャッチしたいと考えているため、誤字脱字がないことは情報伝達の効果を高めることにもつながります。

  8. トーン&マナーを統一する
    社内報を読んでもらうためには、読者が社内報に対して「読むことで何が得られるのか」「他のツールと何が違うのか」といった読むことのメリットを感じられることも大切です。
    読者が業務の合間に読む限られた時間の中で、メリットを感じ取れるような内容が求められます。
    そして、読むことに対するメリットを、読者に継続的に感じてもらう必要があります。
    そのためには、社内報のトーン&マナーを整えることで、パッと見た時の印象や読みやすさを意識してコントロールし、発信し続けることが大事だと言えます。
    関連記事:社内報デザインはトーン&マナーで決まる!

まとめ

社内報はインナーコミュニケーションを活性化させ、従業員モチベーションの向上を手助けするツールでもあります。
その効果を発揮するためには、何よりもまず従業員に社内報を読んでもらわなければなりません。
そのためには、読者である従業員にとって役に立つ情報を掲載するだけではなく、読むことに対するメリットを感じてもらう必要があります。
社内報のデザインに大切なことは、情報を読みやすくしたり、興味を惹くおしゃれなレイアウトを考えることだけではありません。
「社内報には大切な情報が集まっている」ことを表現するデザインが必要で、前述の8ポイントやトーン&マナーを整えることで、自社にあった社内報を作ることができ、読むことにメリットを感じてもらいやすくなるでしょう。

そして、読まれる社内報を作るためにデザインとレイアウトはもちろん大切ですが、あまりこだわりすぎないことも重要です。

と言うのも、例えば社内報を新しく始めたり、既存の社内報をリニューアルする場合に、プロが作成するようなハイクオリティすぎるデザインやレイアウトを定めてしまうと、以降もずっとそのクオリティを維持しなければならず、運営側の負担が大きくなり行き詰まってしまう原因になるからです。
社内報のように多くの人が目にするものを作るとき、見映えがよくキレイなものを作ろうと思いがちですが、目的や役割にマッチした内容であれば、必ずしもプロ並みのデザインである必要はありません。
読みやすさと、社内報の目的を意識したデザインやレイアウトに整えることで、従業員に読んでもらうことができます。
今回ご紹介した内容は、紙でもWebでも応用できるデザインのポイントです。
デザインの初心者でもできる基本的なポイントを押さえて、読みやすい社内報へブラッシュアップしていきましょう。

SOLANOWAでは、他にも社内報の作り方やコンテンツ制作に役立つコラムを公開しています。
記事作成には欠かせないタイトルの作り方や、定番コンテンツでもある「社員紹介」の作りかた、コンテンツアイデア集など、すぐに実践できるノウハウを掲載していますので、ぜひ参考にしてみてください。

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マーケティング部 ディレクター 村上恵美

筆者:マーケティング部 ディレクター 村上恵美

音楽配信サイトのプロモーションチームに配属。ECサイト運営をしながら、主にアーティストのキャッチコピーなどライティング業務にも従事。2021年 「"はたらき"から、笑顔を」という会社のビジョンを熱く語る上司に魅了されスカイアークへ入社。マーケティング本部へ配属し、自社プロダクト「SOLANOWA」のシェア拡大、およびメディア「BlueNote™」の認知拡大に向けたコンテンツ強化を中心に、プロモーション業務全般のディレクションを担当。

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