社内報のインタビューを成功させる4つのコツと事前準備

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社内報の人気コンテンツといえば、インタビュー記事です。
社内報のインタビューに応じた経験のある方も多いのではないでしょうか。

社内報は、自社の方針や最新情報を伝えるだけでなく、社員一人ひとりのモチベーションアップや他部署の理解促進にも役立つコンテンツです。
その中でも、経営者や従業員からのリアルな声を届けられるインタビュー記事は、社内報の重要な役割を担っています。

そこで今回は、社内報でインタビューを行う目的や、記事の作り方、インタビュー例やコツをまとめました。

社内報でインタビューを行う目的とは

社内報でインタビューを行う目的は、主に2つあげられます。
1つは、従業員のモチベーションアップです。

自分の仕事が会社や社会にどのような影響を与えているのか、なかなか実感することができないものです。
日頃はスポットライトを浴びる機会がない従業員でも、インタビューを通じて自分の仕事内容や成果を振り返ることで、仕事に対するやりがいや誇りなど、自分の思いや考えを再確認することができます。
また、インタビュー記事を読んだ社員から「すごいね」「共感したよ」などのコメントをもらうことで、モチベーションがさらに高まるでしょう。

もう1つの目的は、相互理解の促進です。
従業員全員に届けることを前提としている社内報でのインタビューは、他部署で働く人を知ることができるのもメリットです。
これまで接点がなかった他部署の仕事を知り、お互いの理解を深めることで、従業員同士の連携や協働が促進されます。
社内報のインタビューは、他部署の人の存在やその部署・セクションがどのような仕事をしているのかを知るきっかけとなります。
今までは意識していなかった他部署の仕事を知ることで、新たな発見や気づきを得ることができます。
また、他部署の人の考えや想いに触れることで、お互いの理解を深め、連携や協働がしやすくなります。
同時に、社内報のインタビューは、従業員同士が共通の話題を持つきっかけとなります。
インタビュー記事を通じて、従業員同士が交流する機会が増えることで、コミュニケーションの活性化も期待できます。

社内報のインタビュー例

社内報ではどのようなインタビューを行うと効果的なのでしょうか。
社内報インタビューでよく取り上げられる3つのインタビュー対象者をまとめました。

・社長や役員へのインタビュー

1つめの対象者は、社長や役員、経営陣をターゲットにした重役インタビューです。
社内報の重役インタビューは、部下にとって会社に対する理解を深める絶好の機会でもあります。
社長や役員の考えや思いを直接聞くことで、会社の理念やビジョン、経営方針を理解し、日々の仕事の目的を明確にすることができます。
また、重役インタビューは、部下へのメッセージを伝える場としても有効です。
社長や役員が部下に伝えたいメッセージを取り上げることで、部下のモチベーションアップや、会社に対する意識の向上につながります。

・中堅社員へのインタビュー

2つめの対象者は、中堅社員へのインタビューです。
中堅社員に対するインタビューは、現場の声を伝える重要な機会です。
社長や役員と部下との懸け橋であり、中間管理職として会社の運営に直接関与しています。
企業が掲げるビジョンや方針を実行に移す役割を果たすことが多く、社内でのリーダーシップの一翼を担っています。
そのため、彼らが会社に対する思いや期待を語ることは、組織内での共感を生み出し、より一体感を高めることにつながります。
また、彼らは部下たちが直接影響を受けるポジションにいるため、上司や部下に向けたメッセージも伝えやすいです。

・新入社員へのインタビュー

3つめの対象者は、新入社員へのインタビューです。
新入社員は、会社や仕事に初めて触れる存在であり、期待と不安を抱えながら、新たな一歩を踏み出します。
そのフレッシュな感覚や、これからの目標や夢は、社員にとって、初心を思い出す良いきっかけとなります。
また、新入社員のプロフィールや仕事に対する意欲を知ることで、従業員同士の交流のきっかけにもなります
新入社員自身も、自分の言葉で語ることで、仕事や働き方について振り返るきっかけとなるでしょう。

社内報のインタビューで聞きたい質問内容

実際にインタビューで、どんなことを話してもらうのが効果的なのでしょうか。
社内報のインタビューで聞きたい内容は、大きく分けると、仕事や会社関連とプライベート関連の2種類に分けられます。
さらに、社長や役職者ならではの質問など、インタビューを受ける側の立場や役職だからこそ答えられる質問もあります。
ここでは、次の3つのカテゴリーから、それぞれ具体的なインタビュー質問の例を紹介します。
・仕事や会社に関連する質問
・プライベートに関連する質問
・社長や役職者ならではの質問

・仕事や会社に関連する質問

まずは鉄板とも言える仕事・会社関連の質問です。
現在関与しているプロジェクトや過去の実績、今までで一番大変だった経験、普段の業務で心がけていることとなど、その人の仕事に対する想いを聞いてみましょう。
他にも、なぜこの会社を選び入社しようと思ったのか、実際に入社して感じたこと、何年も働いてきた中で気づいたこの会社の強みや弱みなどを聞いてみるのもおすすめです。
・今行っている仕事内容
・所属している部署について
・入社のきっかけ
・会社の長所・短所
・入社から現在までの成長や経験
・仕事で大切にしていること
・今後の展望、会社での目標や期待

・プライベートに関連する質問

社内報は、社員に会社や仕事に関する情報を提供するだけでなく、社員同士のコミュニケーションを活性化させるためのツールでもあります。
気軽に読んでもらえるように、社内報に小ネタを挟むことで、社員の興味を引いてより楽しく読めるようにすることが大切です。
小ネタは、社員の趣味や最近ハマっているものなど、プライベートに関する話題が効果的です。
仕事の話ばかりだと、どうしても堅苦しくなってしまうため、社員の意外な一面を知ることで、親しみやすさや好感度を高めることができます。
また、その人の個性や魅力を引き立てる内容を意識すると、読者との共感を生み、会話やコミュニケーションのきっかけにもなるでしょう。
・出身や経歴
・前職について
・今ハマっていることや趣味
・休日の過ごし方
・家族について
・おすすめの〇〇
・季節ならではの質問(GWの過ごし方など)

・社長や役職者ならではの質問

経営陣や役職者など、インタビューを受ける側の立場や役職だからこそ答えられる質問もあります。
特に社内報のインタビュー記事において、社長・役員向けの質問は、社員の会社理解や理念浸透、モチベーションアップに大きな効果をもたらす可能性があります。
社長・役員は、会社を代表する存在であり、その考えや想いは社員にとって大きな影響を与えます。
そのため、社長・役員の立場だからこそ答えられる質問をすることで、社員は会社についてより深く理解することができます。
・創業時の出来事
・理念やMVVに込めた想い
・サービス・商品について
・人生のモットー
・影響を受けた出来事
・社員へのメッセージ

社内報のインタビュー実施に向けた事前準備

社内報のインタビューをする前に準備しておきたいことを4つのポイントでまとめました。

・取材相手とコミュニケーションを取り情報を事前に集めておく

社内報インタビューでは、取材対象者の魅力を引き出すことが重要です。
そのためには、相手の事前調査をしっかりと行うことが欠かせません。
具体的には、経歴やポジションに関する情報はもちろん、趣味や休日の過ごし方など、取材対象者の人となりを知る情報を収集しましょう。
こうした情報は、インタビューのアイスブレイクや、取材対象者の本音を引き出すために役立ちます。
そのためにも、インタビュー対象者とのコミュニケーションが大切です。
事前にメールや電話でコンタクトを取り、インタビューの目的や内容を伝えておくことで、取材対象者の質問や不安を解消し、インタビュー当日はスムーズに取材を進めることができます。

・答えやすい話題を準備し質問事項をまとめておく

社内報インタビューでは、相手がリラックスして話せるようにすることが大切です。
そのため、質問で行き詰まったときに備えて、答えやすい話題を多く用意しておきましょう。
例えば、次のような質問です。
・はい、いいえで答えられる簡単なもの
・相手のプライバシーに深く立ち入らない内容
・相手のことを知った上での質問
インタビュー対象者は、初めての取材に緊張している場合が多いので、最初は簡単に答えられる質問から始めるようにすると、話しやすい雰囲気づくりに役立ちます。
また、質問事項は、インタビューの前にシートにまとめておきましょう。
質問シートを見れば、次に何を質問すればよいか、最低限聞きたいことは何かを把握できます。質問の中で脱線しても、質問シートを見ればすぐに軌道修正できます。
聞きたい内容を確実に引き出すためにも、質問事項をシートに記載して、持参することをおすすめします。

・取材相手へ事前にヒアリングシートを送付する

取材対象者がリラックスして話せるように、事前に質問内容を簡単にヒアリングシートなどにまとめて共有しておきましょう。
事前に調べただけではわからない事柄なども先に聞いておくと、当日のインタビューがスムーズに進みます。
取材対象者も、ヒアリングシートを通してインタビュアーが聞きたい情報や話してほしいテーマを把握することができます。
インタビュー当日は、事前に準備したヒアリングシートを確認しながら進行してもかまいませんが、あまりシートばかり見ていると、相手に不信感を与えてしまう可能性があるので注意しましょう。

・機材の準備や記事のレイアウトを決めておく

オンラインかオフライン取材かによって準備する機材は変わりますが、一般的には取材ボイスレコーダーやカメラなどを用意します。
そして、インタビュー記事の作成を円滑に進めるためには、事前に記事の大まかなレイアウトを決めておくことが大切です。
レイアウトを決めておくことで、必要な情報量や写真などのバランスがわかり、インタビュー時に何にどのくらい聞けば良いか把握しておくことができます。
必要な質問にフォーカスして聞くことができ、余計な質問も省け、取材が終わったあとで「インタビュー中の写真が足りない」「レイアウトに対して情報量が多くてまとめるのが大変」といったミスを防止できます。
また、インタビュー対象者からも「けっこう大事な発言をしたのに、その部分は載せてもらえなかった」とがっかりさせてしまう心配もなくなるでしょう。

社内報のインタビューを成功に導く4つのコツ

社内報のインタビューは、社員の声や想いを伝える重要なコンテンツです。
ただ質問をすれば良いわけではなく、読み応えのある中身の濃いインタビューを行うにはコツが必要です。
インタビューを成功させるための5つのポイントをまとめました。

・答えやすい質問にする

はい・いいえで答えられる質問は、インタビューに慣れていない人でも答えやすいのでおすすめです。
例えば「寝る前のルーティーンは?」「休日は何をしていますか?」など、答えやすい日常的な質問も交えるのもおすすめです。 
初対面にも関わらずプライベートに立ち入る質問は、相手から良い印象をもたれないため避けましょう。
OK・NGラインは一人ひとり異なるので、可能であれば事前にインタビュー対象者の周りにも、どのような質問が良いか探りを入れておくとベターです。

・用意した質問に優先順位をつけておく

インタビューでは、聞きたいことがたくさんあると、ついつい質問をたくさんしてしまいがちですが、それでは相手も疲れてしまい本音を引き出すことができず、記事の内容もまとまりにくくなります。
聞きたいことがたくさんある場合は、あらかじめ優先順位をつけておくとよいでしょう。
インタビューの目的やターゲット読者を踏まえて、最も伝えたい内容や、相手の知見や経験が活かせる質問を優先的に聞きましょう。
どの質問が大切なのか、聞くべき内容をしっかりと精査して優先順位を決めておきましょう。

・沈黙の時間も慌てず、話を聞き出す

インタビューは、ただ相手から情報をもらうだけではなく、相手の考えや想いを深く理解することが目的です。
そのためには、相手の様子をしっかりと伺うことが大切で、インタビュー対象者が答えを考える時間も必要になります。
特に、インタビュー中の沈黙は、相手が答えを考えている時間であり、インタビュアーが相手の話をよく聞いている時間でもあります。
沈黙を嫌がってすぐに次の質問を投げかけてしまうと、インタビュー対象者が答えを深く考えることができず、本音を引き出すことができなくなってしまいます。
沈黙時には、相手の表情を見ながら、回答を考えているのか、それとも次の質問を待っているのかなど様子を見ましょう。
また、相手の話に興味を持ってうなずいたり、質問を深堀りするようなコメントを加えたりして、インタビュイーに安心感を与えることも大切です。

・最も伝えたいメッセージを明確にする

社内報インタビューを成功させるためには、記事で最も伝えたいこと、メッセージを明確にしておくことが大切です。
インタビュー後に何を書くか決めるのではなく、何を書くかを決めておいた上でインタビューすることで、記事で伝えたいことを中心に聞くことができます。
軸がぶれずに、聞きたいことをしっかりと聞くことが可能です。
インタビュー記事で何を伝えたいのか、相手から何を引き出したいのかを事前に考えましょう。
記事で最も伝えたいメッセージを明確にしておくと、インタビューがスムーズになるだけでなく、より良い記事が目指せます。

まとめ

社内報のインタビューは、社員の考えや想いを社内外に伝える重要なコンテンツです。
そのためには、読み手に興味がわくような内容を聞き出し、意義のあるインタビューを行うことが大切になります。

インタビューの質問内容は、社内報の目的やターゲットに合わせて設定することが重要です。
従業員のモチベーションアップを目的としたインタビューであれば、仕事のやりがいや目標に関する質問が効果的です。
コミュニケーション活性化を目的としたインタビューであれば、プライベートに関する質問や、他部署の従業員に聞きたい質問などが効果的です。

また、インタビューの準備として、事前に取材対象者について調査しておくことも大切です。
取材対象者の経歴や仕事内容、趣味などを把握しておくことで、より効果的な質問をすることができます。
インタビューの目的や流れを事前に明確にしておくと、スムーズに進行することができます。
読み応えのあるインタビュー記事を作成するためにも、今回ご紹介したインタビューのコツをぜひ参考にしてみてください。

マーケティング部 ディレクター 村上恵美

筆者:マーケティング部 ディレクター 村上恵美

音楽配信サイトのプロモーションチームに配属。ECサイト運営をしながら、主にアーティストのキャッチコピーなどライティング業務にも従事。2021年 「"はたらき"から、笑顔を」という会社のビジョンを熱く語る上司に魅了されスカイアークへ入社。マーケティング本部へ配属し、自社プロダクト「SOLANOWA」のシェア拡大、およびメディア「BlueNote™」の認知拡大に向けたコンテンツ強化を中心に、プロモーション業務全般のディレクションを担当。

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