Web社内報にこそ、動画が向いている理由

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一人に一台のスマートフォンが当たり前になりつつある昨今では、動画コンテンツに触れる機会が多くなりました。InstagramやTwitter、Facebookなどの主要なSNSをチェックしているだけでも、数年前と比較して動画広告の流れてくる量が増加傾向にあります。そして、みなさんもそんな動画広告を思わずクリックしてしまった......なんて経験があると思います。

増加する動画コンテンツとその視聴傾向

動画広告でクリックを誘導するこの手法は「動画マーケティング」と呼ばれているもので、企業のPR施策として動画が欠かせないコンテンツになっている証でもあります。Marketing Research Campの調査によると、Instagramで動画広告を見る人の割合は、2019年の時点で増加傾向にあるという結果が報告されました。

【動画コンテンツの視聴状況】
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【動画コンテンツの視聴状況(毎日視聴/年代)】

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出典元:株式会社ジャストシステム調べ「動画&動画広告月次定点調査 2019年総集編

今や動画は消費者の生活の中に自然に入り込み、ユーザーもそれを自然に受け入れている状態だと言えます。そしてこの波は社内広報、すなわちインターナルマーケティングにおいても無視できない流れになっています。Web社内報の拡大と共に、自由度が高い社内報プラットフォームを利用して音声や動画コンテンツを発信したいと考える企業が増加中です。弊社が提供する社内報プラットフォーム「SOLANOWA(ソラノワ)」においても、導入にあたり動画配信に関する問い合わせが多数寄せられています。既に欧米圏(特に米国)ではコミュニケーションツールとして社内動画を導入する企業が増加しています。その流れは日本よりはるかに早く、2013年の時点で実に7割近い企業が導入しているそうです。

動画コンテンツは社内広報にどのような影響をもたらすのか?社内報のコンテンツとして動画を配信するメリットを考えてみました。

動画は情報の伝達力がダントツで高い

とても有名な話ではありますが、人間が受け取る情報のうち8割が視覚からの情報です。五感における知覚の割合は視覚83%、次いで聴覚11%、嗅覚3.5%で、触覚や味覚はともに1%前後だと言われています。視覚から受け取る情報が圧倒的に多く、観ることに特化した動画はまさにうってつけと言うわけです。また、人間の脳は言葉よりも写真や絵図の方が記憶に残りやすい傾向があり、これを画像優位性と呼んでいます。

例えば、ECサイトで文章のみで説明されるページではどんな商品なのかをイメージしずらいですよね。画像があれば、商品を手にするところまで想像できるように情報の通達度が大きく変わります。文字や言葉だけで伝えるよりも、映像や画像を使う方が理解しやすいと言われる所以です。

そして、動くものは視覚と聴覚を刺激するので、人をひきつけます。まさにテレビCMがその最もたるもの。SNSで動画広告が多様されているのも、商品がより記憶に残りやすいからです。視覚に強く訴えかける動画は、PRに最も長けたメディアだと言えるでしょう。

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社内報に動画が向いてる3つの理由

この動画が持つ"伝わりやすさ"を社内報で利用しない手はありません。Web社内報のコンテンツとして動画を導入することで、より強く社員に印象付けることができるというわけです。文章や画像では伝わりきれなかった雰囲気やニュアンスも、動画なら視覚や聴覚を通してダイレクトに届けられます。

では、実際にインナーブランディングの柱となる社内報で、動画を作成するメリットとはどんな点でしょうか?社内報に動画コンテンツを導入するメリットを3つあげてみました。

  1. わかりやすく伝わりやすい
    動画のメリットとはなんと言っても伝わりやすさです。文章や画像では製作側の意図を正確に伝わらず、ときには間違って受け取られてしまうことがあります。動画ならその場の空気や雰囲気、音や動き、表情など感情の機微も含めてリアルに表現できる点は大きなメリットです。細かいニュアンスなど実際の雰囲気を感じてもらうことができます。
    また、文章で読むと難解な専門性の高い内容でも、動画であれば親しみやすい雰囲気を作ったりわかりやすく伝えられます。そして冒頭で述べた通り、現在における人々の情報インプットツールは動画が主流という観点からも、最も広くリーチできるツールだと言えます。

  2. すぐに伝えられる
    紙の社内報のように印刷や配布に費やす時間が不要なので、情報を届けるまでにかかる時間が圧倒的に速く、タイムラグが少ない点もメリットです。動画をインターネット配信する場合は、場所を問わず全社員に向けて一斉に配信ができます。動画の持つアドバンテージとも言える「ライブ中継」などリアルタイムの配信を行うことは、一体感を与える点でも大きなメリットになります。

  3. コストを削減できる
    一見、撮影用の機材を用意したりなどコストがかさむ印象がある動画ですが、一度作ったものは何度も使用することができる汎用性の高さを活かすことで、結果的に人員コストや各種工数なども削減することができる面もメリットです。
    例えば、新入社員向けにオリエンテーション用の社内報動画を用いる場合。実際にオリエンテーションを実施する時には、指導役の社員の選出や内容の精査に資料などの準備、さらには場所と時間の確保も必要になり、人員コストも工数もかかってしまいます。オリエンテーション用に社内報動画を制作しておけば、組織体制や制度に大きな変更がない限りは、繰り返しその動画を用いて研修を実施できるので、準備にかかる全ての時間や各種コストを削減することができるというわけです。


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    社内報で動画コンテンツに適した企画とは?

    では、社内報で動画コンテンツ展開に適した企画とは何でしょうか?紙の社内報でもWeb社内報でも定番と言える企画こそが、動画に向いていたりします。社員に向けて動画でPRすると効果的な企画を3本ピックアップしてみました。

    1. 経営者や代表(社長)からのメッセージ
      企業と社員にとって大切な「経営理念」について」でも触れましたが、経営理念の浸透が企業活動には欠かせません。経営者や代表・社長からのメッセージを伝えることは、経営理念の浸透を促すと同時に経営陣と社員の信頼関係を築く意味でも重要です。誌面やWebを通じてテキストで伝えるよりも実際に話をする姿を見せることで、雰囲気や人柄も伝えることができ、社員はよりメッセージをリアルに感じるようになります。企業方針や業績に関する話のほか、優れた業績や社員に対する祝辞などもメッセージとして伝えることで、社員の士気を高める効果も。新入社員に向けた社員教育の場でも使える動画を作成しておくと汎用性が高くなります。メッセージ動画は長尺より数分程度で視聴できるような簡潔な動画がベターです。テロップなども入れておくとより伝わりやすくなるので、ひと工夫してみましょう。

    2. ニュースや情報の共有
      社内における規則やルールの改訂や変更が起きた場合は、その理由も含めて全社員が理解を持っておくべきです。社員に向けた通達として文章や画像だけでは表現が難しい内容でも、動画で図説やスライドなどを用いて説明することで、わかりやすく伝えることができます。社内体制の変更など何かしらのニュースを伝える場合は、要点や変更する理由などを理解しやすいようにしっかりまとめましょう。事業方針などは経営者や社長が伝えることで説得力を増すことができます。業務に関する変更などは、マニュアルとしても使える内容にするとより汎用性が高くなります。他にも、社内で起こる様々な出来事を動画で紹介したり、社員に面白いと思ってもらえる社内報動画を作ることで、連帯感や士気を高める効果もあります。

    3. 社内イベントの実施と記録
      コロナ禍の影響で全社員が一堂に会する機会が減った企業も多いと思います。オンラインでも、そしてオフラインでも社内イベントを実施する場合は、その様子を録画しておくことをオススメします。社員同士の思い出の共有となり、同時に参加できなかった社員への共有ができます。イベントの楽しさを伝えることで、参加しなかった社員に向けてさりげなく次回の参加を促す効果も。他にも社員総会やキックオフなどのオープニングやエンディングに動画を用いることで、マンネリ感を無くしイベントを盛り上げることができます。こういった企業のイベント実施とその取り組みや雰囲気を記録しておくことで、採用時におけるブランディングツールとしても展開することができるでしょう。

    まとめ

    ちなみに、アメリカの調査会社「Forrester Research」のJames L. McQuivey博士が2014年4月に発表した研究結果によると、1分間の映像には、文字情報に換算して180万文字分の情報量があるという調査結果が報告されています。180万文字分、というと原稿用紙4,500枚に値する驚きの情報量です。まさに短時間で膨大な情報をインプットするには適したツールだといえるでしょう。動画には視覚(映像)情報、聴覚(音声や音楽)情報、言語(話し声やテロップ)情報といった、コミュニケーションに影響を与える3つの知覚が全て含まれています。そのため、短い動画であっても内容をしっかり伝えられるツールだと言われ、SNSを中心に動画広告がマーケティング界を席捲しています。

    自社の製品を世の中へPRするブランティング戦略に動画が役立つのと同時に、自社に向けたPR、すなわちインナーブランティングにも動画は役立つと言えます。より伝わりやすく、伝えやすく、動画で見せることでコンテンツのマンネリ打破も可能です。そして前述のように、情報のインプットツールとして動画が主流であるという点からも、社内報のコンテンツとして動画を取り入れることで気軽に閲覧してもらえるようになり、かつ幅広い年齢層の社員に向けてのリーチが期待できるでしょう。思うように改善できないWeb社内報の閲覧率を効果的に向上してくれる起爆剤は「動画」かもしれません。

    マーケティング部 ディレクター 村上恵美

    筆者:マーケティング部 ディレクター 村上恵美

    音楽配信サイトのプロモーションチームに配属。ECサイト運営をしながら、主にアーティストのキャッチコピーなどライティング業務にも従事。2021年 「"はたらき"から、笑顔を」という会社のビジョンを熱く語る上司に魅了されスカイアークへ入社。マーケティング本部へ配属し、自社プロダクト「SOLANOWA」のシェア拡大、およびメディア「BlueNote™」の認知拡大に向けたコンテンツ強化を中心に、プロモーション業務全般のディレクションを担当。

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